ビルドインオブジェクトとは
ビルドインオブジェクトとはブラウザ自体が持っているオブジェクトの他に、JavaScriptが独自に組み込んでいるオブジェクトがあり、これをビルドイン(組込み)オブジェクトといいます。
JavaScriptでは宣言や定義を行うことによりユーザ独自にオブジェクトを作成することができますが、ビルドインオブジェクトは、特別な宣言や定義を作成することなく利用できます。
ビルドインオブジェクトの種類
JavaScriptで利用可能なビルドインオブジェクトは、以下の通りです。
オブジェクト | 内容 |
---|---|
Number | 最大値、最小値などの属性を持った数値を作成する |
String | 文字列に対して修飾や検索などを行う |
Date | 日付や時刻の取得や設定を行う |
Math | 数値計算関連の処理を行う |
Array | 配列を作成し、操作する |
Function | 関数の作成や操作を行う |
Object | ユーザ独自の新しいオブジェクトを作成 |
Boolean | 真(true)、偽(false)の値を作成する |
RegExp | 正規表現を判定する処理を行う |
ビルドイン関数 | JavaScriptの基本機能にアクセスするための手段を提供 |
Error | エラー情報の管理 |
ラッパーオブジェクトについて
JavaScriptでは上記のようにデータ型を扱うオブジェクトが存在しますが、基本データ型(数値、文字列、論理値)についてはオブジェクトを宣言しなくてもそれぞれに対応したオブジェクトが自動的に作成されるのでnew演算子でインスタンス化したオブジェクトと同様にプロパティとメソッドを使用することができます。
以下は基本データ型(文字列)を宣言してメソッドを使用しているサンプルです。
var str = 'javascript';
document.write('変換前:' + str +'<br />');
document.write('変換後:' + str.toUpperCase()); //大文字に変換
このことから基本データ型については通常、new演算子によりインスタンス化してオブジェクトを作成せずに型宣言により利用します。